正しいSalesforceとkintoneの比較
営業支援システムを検討したいけど、よく分からない?
Salesforceとかkintoneが有名って聞いたけど、何が違うの?
こんな人にオススメの内容です。。
本記事を読むと、Salesforceとkintoneの違いや簡単なシステム選定方法を知ることができます。
多くの記事では、Salesforceは高機能だけど高価、kintoneは機能は並みだけど安価という紹介をされていますが、それはあまり正しい比較とは言えません。
なぜ正しい比較ではないのかも含めてご紹介します。
まずは自己紹介です。
肩書:ITコンサルタント
経歴:ERPベンダー > SIer > 大手製造業(主に営業・コンサル)
これまで100社以上の顧客とプロジェクトを実施
これまで、ありがたいことに満足度調査では常に4.5点以上(5点満点中)をいただいており、多くのお客様は継続してご契約もいただけています。
この記事では、Salesforceとkintoneが具体的に何が違うのかをご紹介します。
多くの記事では、Salesforceは高機能だけど高価、kintoneは機能は並みだけど安価という紹介をされていますが、それは正しい比較がされていません。
システムの違いを理解することで、
どういう場合に何を選べばいいのかが分かります。
Salesforceとkintoneの違い
Salesforceとkintoneは、非常によく比較されますが、本来はジャンルの違う製品なのです。
Salesforceは顧客との関係性を支援する業務システムですが、kintoneは業務領域は関係なく自由にカスタマイズできるデータベースツールです。
正しい比較というのは、その違いを理解したうえでの比較という意味です。
例えば、みなさんが自家用車を購入するとき、荷物が多く詰めるほうがいいからといって、トラックと比較することはありません。
Salesforceとkintoneも同じで、比較するには同じ土俵で比較しないと判断ができません。
そのために、まずは各製品を簡単に紹介します。
Salesforceとは?
米国のセールスフォース・ドットコム社が提供するサービス
その名の通り、SFA(※1)から始まり、マーケティングやEC(※2)、BI(※3)など、CRM(※4)領域での顧客を中心とした業務支援システムを提供しています。
多くのサービスがありますが、今回はSFA/CRMのコア製品となるSalesCloudとプラットフォーム基盤であるLightning Platformをご紹介します。
※1 Sales Force Automation:営業支援システム
※2 Electronic Commerce:電子商取引
※3 Business Intelligence:ビジネスインテリジェンス
※4 Customer Relationship Management:顧客関係管理
kintoneとは?
サイボウズ社が提供している、webデータベース型のアプリ構築サービス
開発知識が無くても、直感的な操作でデータベースが作成でき、スピーディーに情報の管理、共有ができるシステムを提供
Salesforceとkintoneの比較
SFA/CRM領域での比較
Salesforce(SalesCloud) | kintone | |
---|---|---|
特徴 | SFA/CRMで必要な機能が用意されているため、項目名やレイアウトの変更程度でも利用可能 | 標準機能ではSFA/CRMに必要な機能がないため、適宜プラグインを活用して構築する |
機能 | 顧客管理、商談管理などの必要機能はあらかじめ用意されているほか、任意のテーブル作成、権限設定やレポート機能なども利用可能 | あらかじめ用意されたものがないため、1から自分で構築していくか、営業支援パックなどのプラグインが必須(有償) |
カスタマイズ性 | 管理項目の名称やレイアウトなど、軽微な修正は対応可能だが、ある程度学習が必要 | 基本的にはプラグインの利用が必須なため、それなりの知識や学習が必要 |
ライセンス費用 | 定価:月額18,000円/ユーザ | 定価:月額1,500円/ユーザ |
オプション費用 | 初期費用:0円~ | 初期費用:数十万円~ 月額費用:数千円~数万円 |
データベース構築基盤としての比較
Salesforce (Lightning Platform) | kintone | |
---|---|---|
特徴 | SalesCloudなどで培われたプラットフォーム部分を利用できるサービスとなっているため、非常に優秀なベース機能を有している | 業務アプリ作成の基盤としてのプラットフォームを提供しているため、開発知識がなくてもアプリ作成が可能な仕組みとなっている |
機能 | プラットフォームとしての機能なため、データベース作成に特化したような機能は用意されていない 権限設定やレポート機能などは利用可能 | アプリ作成に必要な機能が用意されている |
カスタマイズ性 | カスタマイズ自体はある程度学習すれば対応が可能だが、複雑な情報管理を行う場合は、データベース設計が必要となるため専門の知識が必要 | 開発知識がなくてもアプリ作成が可能 |
ライセンス費用 | 定価:月額3,000円/ユーザ | 定価:月額1,500円/ユーザ |
Salesforce、kintoneの選び方
利用目的・範囲を明確にする
検討している内容は、どういうことがしたいのか、それをするためにはどんな情報が必要なのかを明確にします。
例えば、顧客情報を管理するにしても、顧客名簿を作りたいのと、顧客接点を管理したいのでは、適切なシステムが異なります。
顧客名簿の場合は、社名、住所、電話番号などの企業情報がメインになると思いますが、
顧客接点の場合は、企業情報のほかにも、先方の担当者情報や面談履歴、提案履歴など様々な情報が必要です。
利用目的に合ったシステムを選択する
ここまで、各システムの紹介や選び方について説明しました。
ある程度知識がある方は、この情報で適切なシステムを選択できると思います。
なんとなく内容は理解したけど、結局どちらを選べばいいかよくわからない。。という方は、利用目的が下記のどちらのパターンに当てはまるのかで判断してください。
まとめ
今回はSalesforceとkintoneの違いや簡単なシステム選定方法についてご紹介してきました。
これまで誤解が多かった比較についても、ご理解いただけたのではないでしょうか。
システムを導入するだけで、勝手に業務効率が向上する訳ではありませんが、適切なシステムを導入しなければ、絶対に業務効率は向上しません。
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